自分のブログ名

超 カーデザイン レビュー

「日本車はカッコ悪い」なんて言わせたくない

日産 ノート 2016 (C 70点)

カーデザイン

新しい顔でシャープさが増した。体は古いままなので最近のトレンドに遅れている感

■まとめ (C 合計70点/100点満点)

  日産 ノートはマイナーチェンジ(2代目 後期)でフェイスリフトして最近の日産車らしくなった。

  もともとスペースとダイナミクスの表現のバランスは悪くない。そこに日産ブランドの特徴であるVモーショングリル等を適用してシャープさが増した。

  しかし身体は古いままなので、モデルチェンジしている競合車に比べると古さを感じる。発売開始から年数が経ったキャラクターライン頼りのデザインは最近のキャラクターデザインを減らすデザイントレンドに乗り遅れている感。そろそろフルモデルチェンジだろうか。

■主な比較対象車

・日産 デイズ ハイウェイスター (同門車)

トヨタ アクア (競合車)

・ホンダ フィット (競合車)

マツダ 2 (競合車)

■キャラクター

・ポジション

  2019年度国内新車販売台数乗用車4位(軽自動車除く、2018年度は1位)を獲得したハッチバック、ノートはマイナーチェンジでフェイスリフト。

  初代ノート(小型ハッチバック)と日産ティーダ(中型ハッチバック)で車格が分かれていた車種を2代目ノートで統合した。その後も日産の車種は増えておらず、小型ハッチバック並みのコンパクトさと中型ハッチバック並みのスペースの両狙いは後期型でも変わっていない。

・ユーザー、デザイン要求

  日産の小型車の多くを担って、ユーザー層は幅広いため、万人受けするデザインが求められる。

  現行型の発売開始2012年から大分年数が経っているが、モデルチェンジしている競合車に対して存在感を維持できるかがポイント。

■コンセプト (20点/30点満点)

カーデザイン

・テーマ

  「洗練と躍動のエネルギズム」、「快活さを感じさせる上質空間」がキーワード。

  上質空間のための広々感というのはティーダのニーズを含めるのに妥当なテーマだ。

  洗練と躍動の方はエコ、空力、ダイナミック、スポーティ等で良いとこどりしようとして、軸となる狙いが定まっていない様子。競合車と差別化するなら狙いを明確にしないと。(-5点)

・アイデア

  エモーショナルなルーフライン。ヘッドライトとグリルを「嵌合」。ドアにスポーツの「スカッシュ」をモチーフにしたスカッシュライン。どうもアイデアが細切れでデザイン全体の一貫性が見られない。(-5点)

・スタイル

  後期型は日産のデザインスタイル「Vモーショングリル」、「ブーメランランプシグネチャー」を適用。「キックアップウエストライン」は前期型から適用。これらは日産車としてのブランディングに有効だ。

■全体デザイン (15点/20点満点)

カーデザイン

プロポーション

  短いノーズ、長いルーフでスペース優先のプロポーション。ホンダ フィットと似ている。ルーフエンドを軽くキックアップさせてスペースにも配慮。

  ベルトラインは後ろ上がりの傾斜。前席側は窓が割と広く、広々感とスポーティさのバランスが良い。

・フォルム

  広々感のためAピラーの付け根が前方に置かれ、全体シルエットはモノフォルムに近い。

  ルーフラインはエモーショナルな表現を狙ったユニークな形状。Bピラーにピークがあり、そこからリアへ向けて斜めに下がって、後端でキックアップ。この形状は後席のヘッドクリアランスが小さくなるため スペース重視とのバランスが良くない。(-5点)

カラーリング

  マイナーチェンジで選べる色は増えた。ツートーンカラーも含めて選択肢が多く、特別仕様車もあって選ぶ楽しみがある。

■フロント (15点/20点満点)

カーデザイン

・ランプ

  ランプの外形状にグリルが食い込んだ「嵌合」という不自然なアイデアは変わっていない。後期型はグリルにメッツガーニッシュが付き、その勢いで前期型より不自然さが減っている。

  ブーメランランプシグネチャーはランプ内部で表現。

・グリル

  後期型はVモーショングリルを適用。そのV型のメッキガーニッシュがボンネットのキャラクターラインへ向かって流れを表現している。ところが嵌合のランプが その流れに食い込んで邪魔している。例えば、日産 デイズ ハイウェイスターはV字型からランプを伝ってサイドボディへスムースに流れている。(-5点)

・バンパー

  後期型はシャープさを増した。ロアグリルを横切る横桟が力強い。そしてロアグリルを起点としたキャラクターラインがバンパーを経由してサイドボディへ流れていくダイナミックな表現でVモーショングリルにも合っている。

■サイド (10点/20点満点)

カーデザイン

フェンダー、ドア

  ドアに「スカッシュライン」という折れ曲がったキャラクターライン。躍動感を表す個性的な表現だが、車の機能や動き等との関連性がないため必然性を感じない。また最近のキャラクターラインを減らすトレンドから遅れて見える。例えば、ホンダ フィットはフルモデルチェンジでラインを減らした。(-5点)

  フェンダーフレアは大きめで力強い表現だ。

・ウィンドウ周り

   B、Cピラーをブラックアウトして広々感。

  Dピラーはキックアップウエストラインでダイナミック感を表現。しかしピラーの上が細く くびれていて、見た目の強度感がイマイチ。

斜め後方視界にも影響がある。(-5点)

■リア (10点/10点満点)

カーデザイン

・ランプ

  後期型はブーメランランプシグネチャー をランプ内部で表現。外形状は入り組んだ複雑な形状だが、サイドボディやバンパーの凹凸、リアハッチのカットライン等と関連性があるため あまり不自然さはない。

・バンパー

  フェンダーフレアの延長で面の抑揚が豊かで躍動感がある。

■注記

※このブログのレビューは あくまで個人的意見の相対評価

※このブログで「デザイン」は外装スタイリング(外観)のこと

※画像の出典

https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/exterior.html

ホットドッグ

<PR>