この2年間に新発売されたSUVのトップは はたして どの車か?
■はじめに
2019年から2020年に新発売された国産SUV全9モデルのカーデザインについてユーザー目線でレビューしてきた結果を まとめて、カウントダウン。
第9位 マツダ MX-30 D 55点
従来のマツダの表現をワザと封印したが、新しいマツダらしさが不明確で、SUVらしさも弱い。残念ながら最下位。
○クーペらしさに効果的な観音開きドア
×ウリのハッキリしないアイデア
第8位 日産キックス C 60点
カジュアルな海外モデルからメッキ加飾を増やしたが、SUVに似合わない。日産ノートとの差別化も強くない。
○シャープさを増したV字型のフロントフェイス
×SUVらしくないメッキの飾り付け
第7位 ダイハツ タフト C 65点
一見クロスカントリー車っぽい幾何学的デザイン。よく見ると機能的でないデザインが散見。
○標準装備の解放感あるグラストップ
×遊び心による機能的でないディテール
オフロード寄りへのポジション変更は見事。見た目のインパクト重視でSUVの機能性がイマイチ。
第5位(同率) トヨタ ヤリスクロス C 70点
キャラクターラインに頼らず、プロポーションで力強さを表現。しかし顔にはラインが多くて不統一。
○スタンスが広く見える大胆なフェンダーフレア
×ボディが薄っぺらく見える小ジワのよった顔
第3位(同率) ダイハツ ロッキー C 70点
プロポーションも顔もタフなSUVらしさ。しかしサイドボディは丸っこく、ゴツい顔に合わない。
×ゴツゴツした顔と丸っこい体が不整合
第3位(同率) マツダ CX-30 B 75点
上半身はクーペの伸びやかさ、下半身はSUVの力強さ。両立しているが、マッチングは今一歩。
○S字断面のサイドボディに照りこむ景色の変化
×有機的なボディと分厚いプロテクターがミスマッチ
SUVの背の高さとクーペのスタイリッシュさの両立をギリギリまで追求して見事。それでもディテールの詰めでトップを譲った。
○サイドボディを貫くダイナミックなテーパー状のフォルム
×フロントフェイスの樹脂使いが高級感を損なう
第1位 スズキ ハスラー A 95点
SUVらしい機能美が ほぼ完璧。スズキ ジムニーや先代との類似性も効果的。流行り すたりのないタイムレスなデザインで、堂々トップ。
○ガソリン缶をモチーフに、タフに見えるボディ表現
×文句なし
■まとめ
トップはSUVらしい機能性を見事に表現したスズキ ハスラー。代表的クロスカントリー車であるスズキ ジムニーやヒットした先代ハスラーのデザインとの類似性がイメージアップに効果的。
次点は背の高さを活かしながらクーペらしいプロポーションを突き詰めたトヨタ ハリアー。歴代のハリアーらしさを残しながらブラッシュアップ。
どちらの車もユーザーから求められる特長を明快に表現し、過去のデザインの実績を上手く活かしていて、素晴らしいデザインだ。
3位と4位2台はSUVらしさもユニークな魅力もあるデザインだが、デザイン全体の整合性が惜しかった。
6位2台はSUVらしいインパクトがあるが、やり過ぎで機能性を損なっていて残念。
8位と9位は他車に比べてSUVらしさやユニークな魅力が弱かった。見所もあるので、将来に期待。
■注記
※このブログのレビューは あくまで個人的意見の相対評価
※このブログで「デザイン」は外装スタイリング(外観)のこと
※画像の出典
https://www.mazda.co.jp/cars/mx-30/grade/
https://toyota.jp/harrier/compare/
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/kicks/exterior.html
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/taft/03_exterior.htm
https://www.suzuki.co.jp/car/hustler/
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/rocky/03_exterior.htm
https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/design/
https://toyota.jp/rav4/grade/equipment/?padid=from_rav4_top_recommend_equipment